児玉先生は関西洋画壇の異才として輝かしい足跡を残し、1992年、75歳で亡くなられました。伝統的な油彩画、加えて大阪の風土の中で、暖かい血の通った作品を残されました。ヨーロッパ、中でもパリの下町、人物像は親密的で私どもの心を快く揺さぶります。
今回の転換は笠間日動美術舘での回顧記念展を受けての開催です。初期から晩年まで、ほのぼのと胸に迫る情を汲み取ってくだされば幸いです。
児玉幸雄略歴
1916年大阪生まれ。34年より田村孝之介に師事。36年全関西洋画展入選(38年全関賞受賞)。37年二科展入選。39年関西学院大学卒業。47年二紀会創立展参加(50年同人賞、52年同人優賞)。57年渡欧以降、欧州風景を描き続ける。92年東京で没。
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