目の粗い麻(ドンゴロス)に油彩で描いた植物の連作を中心に展示予定。
初期の広告写真を元に描くシリーズや、郊外の夜景シリーズ(~2007年)から大胆な変化を遂げ、作家自身の「日々の生活」を出発点に、手元で育っていく鉢植えの植物や、すり減っていく石けん、素朴な皿に置かれた蝋燭など、ささやかな日常の事物を親密な眼差しで見つめながら描写するシリーズを展開する小柳裕氏。
「世界と自分とが関わる地点を探り、そこから生成してくる作品を、まずは自分で捉え返すようなつもりで制作しています。」
素材感のある麻キャンバスに、描くという行為の痕跡や日常的な情景の移り変わりが、ある種の濃密さと静けさをもって浮かび上がります。
東京では約4年半ぶりの個展。
東京都新宿区西新宿3-18-2-102
TEL:03-3378-6051