森山大道(1938年、大阪生まれ)は、商業デザインの仕事に携わったのちの1960年、22歳の時に大阪在住の写真家・岩宮武二に弟子入りします。細江英公のアシスタントを経て、1964年に独立、カメラ毎日、アサヒカメラなどに発表の場を得ました。現在までの約半世紀ものあいだ、東京を拠点に撮影と発表を行っています。
森山の写真の被写体は、ほぼ一貫して、路上に見いだせる日常の断片でありながら、その写真は、見る者を激しく揺さぶりながら、写真というものの概念の拡張に貢献してきました。写真とは何かを、改めて問わせる力を兼ね備えています。今日では国際的な高い評価と、幅広い層からの人気を獲得し、現代日本を代表する写真家の一人となっています。
本展では、1965年のカメラ雑誌デビュー当時から現在まで、写真家・森山大道の軌跡を、主な写真集10数冊の流れに即して顧みます。そこから森山の個性なるものと、写真観の変貌の両方が読み取れることを願っています。総出品点数は400点以上、東京をテーマにした森山にしては珍しいカラー写真も紹介する予定です。
森山大道 《ヨコスカ》 1971年 東京工芸大学写大ギャラリー蔵
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