「-なりたち-」我々はこの世界と、あらゆる点で不思議な繋がりを
持っている。身体と自然界の、様々な形や組織の類似性。分裂を繰り
返し、加速していく細胞。老いと死。停止する鼓動。生と死の狭間に
訪れる、儚くも穏やかな時間。繋がる形。繋がる命。大きな環の中に
存在する自分と、それを取り巻くこの世界のなりたちと解釈を、銅版
の深い腐蝕の闇の中に描き出したいと思う。
2009年~2010年、文化庁新進芸術作家海外研修でフィンランド滞在中
の新作12点を含める作品を展示。