2002年、山本隆、手塚恒治、中村徹、仙崎誠、松崎十朗の日展・中堅日本画家五名によってスタートとしたグループ展「麻蓬の会」は、その後多少のメンバー変更(中村文子が参加、仙崎誠が退会)もありましたが、今回で第十回目を迎えます。第1回の"人物"に始まり、以降、"柱掛け"、"団扇絵"、"物語絵"、"掛軸"、"姫屏風"、"扇絵"、"十二ヶ月画帖"等、毎回テーマを設定して、新たな挑戦を試みるとともに、ここ三回はゲスト作家も交えて、絶えず新鮮な刺激と可能性を求めて、意欲的な創作と発表活動を展開してきました。そんな同展も、第10回展を契機に一端幕を下ろし、次なる飛躍を期すことになりました。
そこで、最終回となる第10回「麻蓬の会」展は、この十年の集大成として"渾身の一点"と銘打ち、各々に完成度の高さを目指します。ここで言う"完成度"とは、単なる描き込みではなく、一点の作品にどれほどの試行錯誤が成されてきたかが重要です。今回は、山本隆、手塚恒治、中村文子、中村徹、松崎十朗が、各20号の本画とともに、それに因むスケッチ、習作を数点から十点前後を並べ、各々の本画の完成にいたる画家の試行錯誤と現状の到達点を示します。
▼出品作家:山本隆、手塚恒治、中村文子、中村徹、松崎十朗
各作家20号1点、スケッチ、習作等10点前後
▼ゲスト参加:藤田一人(美術ジャーナリスト)
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