2007年の初個展「 The world is still beautiful - それでも世界は美しい」では初めて絵画を中心にした展示を発表し、その生来の配色能力を一気に発芽させました。そこでは想像上の賢人達が住む世界を描いた絵画のシリーズを中心に、遊園地のアトラクションや敷地の一部にフォーカスして色味に見立てた写真の連作、ホールズキャンディを模したガラスの彫刻、テキストの流れる電飾サインなど、、複数のメディアを用いながらもそれぞれを色味として扱いメロウでも決して甘過ぎない、全体を眩いインスタレーションとして構成しました。
五月女の絵画には所謂「平面の問題」が皆無です。錯覚と言う抽象的な概念は形を成し、自然に伴う現象はカラーフィールドの様に画面を覆い広がり、そばにある植物やタオル、装飾のパターンは遠方に散らばり、遥か彼方の観たことも無い星が目の前に現れたりします。
それは愛おしい人がそばにいる時にも増して思い出すと息づかいまでが聞こえるほど艶かしいかの様です。
タイトルの「猫と土星」(猫ー美術館、土星ーギャラリー)はそんなモチーフの豊かさや様々な時間や距離の行き来の分かりやすい例えであり、それらの秩序の向こう側にもワープしようとする試みであります。
本展は全て新作の大ペインティング4点、小ペインティング6~8点ほかが出展される予定です。小山市立車屋美術館でもほぼ新作によるインスタレーションです。
五月女特有のイィ匂いのする絵画による2カ所での展覧会をどうぞこの機会にご覧下さい。
謹んでご案内を申し上げます。
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