■参加作家
利部志穂 若林勇人 荒川徹 横倉裕司 中谷みちこ 川西隆史 大室佑介 高内陽彩
井出賢嗣 野沢裕
■シンポジウムパネリスト
沢山遼 石川卓磨
■関連イベント
・ オープニングレセプション
2011年4月23日(土)18:00-20:00
・ ライブパフォーマンス
2011年5月7日(土)17:00~
・ シンポジウム「情動のスケール」
2011年5月14日(土)17:00-19:00
パネリスト:荒川徹(司会)、沢山遼、石川卓磨
泣いたり震えたりする人間や動物の体の変化=〈情動〉を、感情をもたない人間
以外のモノや自然のスケールに適用したときに見えてくる、人間と非人間のつな
がりを現代芸術から考えます。
「せいめいのれきし」
長い長い宇宙の成り立ちの時間。
何億、何兆という星の集まりである、銀河系と呼ばれる星雲のひとつである
太陽が生まれ、生命が始まってから。
日光によって、生命が誕生し、人へと変化してからの、とても短い時間。
歴史として人間を捉える。
自らの一生は長く、全てと、感じる一方で今までの宇宙の発生からの時間にとっては、一瞬に過ぎない。
遠くと近くの視点をもって世界を見る。
個人の物語では、留まることのない、その外側。
それぞれの作品によって向かうイメージやストーリーのその先へ
ここで展示する10人の作品(あるいは視点)は、一見して違う見た目や方法をしているのだけど、何か共通する、ある一定の緊迫感を持つ。それは、きっと、今ある美術とか、アートとか、そういった言葉の中でどう位置づけられるか。とか今いる人の幸せのためにとか。
そ ういう、即効性のあるものではないかもしれない。けれど、いつの時代にも、どんな状況でも、全てのものに共通する、存在や気配があると私は思う。それら は、もしかしたら人間の世界の、今ある言語ではたどり着けないかもしれない。だからこそ、誰にも寄らない、地上の全てのものを、全く包まない、と同時に包 んでくれる厚い包容力を感じる。
少なくとも私には、そういう存在が自分の生きている場所の同じ、地平線上にあると思うだけで、なんとか今日を起き上がる動機の一端として、作用してくれる。 彼らは、そんな感傷的な私の想いなんかとは、全く関係なく、熱く命を燃やし、それぞれの見えるものを、ただ、見えない要請に従って、追い続ける。
私もまた、そうありたいと、また、強く拒絶する日々をただ、見据えていく。目が瞑れてもかまわない、真理に触れることができるなら。初めて出会った時に感じた、好きとか嫌いとかわからないどうしたらいいのかわからない。どうにもならないような感動を。
ただ、静かに、強く、追い求める。
2011.04 利部志穂
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