マッシブ*データフローの時代
私たちは現在、情報というものが必ずしも物質性を伴わない社会を生きています。近代に発明された印刷機をはじめとするテクノロジーの発達は指数関数的に進み、これら技術の発達はそれらを扱う私たち主体のあり方すら変えようとしています。
ウェブの普及などに見られるように、現在私たちが扱う情報量は過去のものと比べ圧倒的な密度と深度を孕んできています。そのような状況において、近代的な主体の延長として現在の主体性を捉えることは、もはや困難になってきています。つまり、確固たる一点からのパースペクティブによって世界をとらえることの有効性が薄れてきているということです(主体のマルチ・パースペクティブ化。)それは個人がウェブ上で複数のアカウントを使い、あらゆる場所からアクセス可能となり、一つの神出鬼没なメディアとして機能しているところなどにあらわれています。そしてこのような高密度且つ深度をもった情報化社会に対し、私たちはさらなる知覚の高速化と圧縮性を求めています。
これはマッシブ(塊)なデータフローとしての情報化社会に対して新たな認識を得るための、今に、そして来たるべき未来に向けた展覧会です。
そう、わたしたちはニューロマンサーなのです。
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