ダービシャーは1977年イギリス生まれ。
Slade School of Fine Artを経て、2005年LondonのRoyal Academy Schoolsを修了。2008年にロンドンの Gas Worksにて個展「Blades House」を開催。2009年、Tate Triennial に参加。同年のヘイワードギャ ラリー、プロジェクトスペースでの個展「Fun House」(Tom Mortonのキュレイションによる)にて、 消費社会の現在進行形をカラフルな色彩感覚で作品化したインスタレーションで一躍脚光を浴びました。 2010年にはFrieze Art Fair のチケットブースをデザイン、作品として発表するなど、本国イギリスを中 心に活躍を始めています。
ダービシャーの作品に一貫するのは、視覚的言語としての商業デザインを積極的にとりこみながら、現代 社会の本質とそのなかにあるアートの意味とを問いかける姿勢です。それは一見するとフェティシズムす なわち物神崇拝的な表現をとっているかのような、物神崇拝主義へのアンチテーゼなのです。
豊かな消費社会で暮らす私達が、日常のなかで受動的かつ無意識に受けとめているモノや情報を「整理」 し、世界像の隠喩として再構築すること。網膜的な美を追求するかのように見せながら、その美しさの背 後に潜むものなかにしか真実は存在しないと断定すること。
ダービシャーの作品は常にこうした魅力的な矛盾をはらんでおり、それこそが彼の創造性の原点だといえ るでしょう。
今回は本展覧会のために制作された新作の立体作品8点を展示の予定です。
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