新鮮な感覚をもった活躍中の7人の画家たち
プライマリー・フィールドとは「基本的な場所」もしくは「原初的な場所」という意味です。冬の海を望む葉山館の白い展示室は、その場所自体が「原初的な場所」に通じるかのような静かな空間。会場は7つの場に、きらめくような新鮮な感覚をもった活躍中の7人の画家たち、高橋信行(1968-)、保坂毅(1980-)、三輪美津子(1958-)、東島毅(1960-)、伊藤存(1971-)、児玉靖枝(1961-)の絵画の世界がオムニバス形式で広がります。
新しい絵画の世界を開こうとする視座
私たちの文化が一つの転換期を迎えているかに思える今日、様々な制度の解体と再構築が試みられていますが、「絵画」というフィールドでもそれが問われていると言えるでしょう。ここで取り上げる7人の画家たちはそうした時代の中で、すでに確立されてきた過去の絵画に憧憬や畏怖の念をもちつつも、作家自身の知覚のリアリティに自然体で誠実に向きあうことで、絵画の歴史性を乗り越え、新しい絵画の世界を開こうとする視座をもつ画家たちです。人間の知覚体験の不思議さを静謐の中に喚起し、イメージが生成される場に立ち会える、見るたびに初めて見るような形に出会える展覧会です。
この展覧会は2007年に開催された「プライマリー・フィールド」展のシリーズ企画第二弾として開催いたします。
伊藤 存《Picnic》 2000年 国立国際美術館蔵
高橋信行《今年のともしび》 2007年 個人蔵
〒240-0111 神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1
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