青田は1982年大阪府生まれ。2008年に愛知県立芸術大学大学院 美術研究科油画専攻修了、Edinburgh College of Artにての滞在制作を経て現在は名古屋在住。一昨年の群馬青年ビエンナーレ(群馬県立近代美術館)や昨年弊廊でのスキーマ建築計画:HAPPA HOTELでの出品、そして現在開催中のあいちトリエンナーレでは廃屋の一部屋を丸ごと手を掛けた展示を発表するなど、活躍めまぐるしい注目の作家です。
今回展示するのは既製品を用いた立体のシリーズです。全ての素材の表層全体が薄く数ミリほど削られ、それらが元々「~である」という証拠であるはずの情報が剥がされています。限りなく原型に近いにもかかわらず、肝心の手がかかりがごっそりと抜け落ちたそれらの立体からは、以前に一度会ったのは間違いないのに、どこでお会いしたのか、ついぞ名前が出てこない人に突然再会したのにも似た経験をします。
そして何よりも、凡庸な日用品達の薄皮一枚の下には、眩い色味や豊かな質の機微に溢れていて、既視感と常に背中合わせでありながら、他にはない視覚体験を提示しています。
本展ではこれらの立体作品に台座として手を加えた廃材や家具などを組み合わせた10数点を展示します。
(またこの展示に合わせてandbooksによる新作アーティストブックも発表します。http://andbookspublishing.blogspot.com/)
青田真也の東京での初個展をぜひこの機会にご高覧下さい。
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