このたび、アイショウミウラアーツでは、約一年ぶりとなる小池一馬の新作個展"The quest"を開催致します。「The quest」と題された本展では、アクリル絵具をビーズのように紡ぐペインティングの大作3点と100点を超えるボールペンのドローイングを発表します。
小池一馬は、1980年神奈川県茅ケ崎生まれ.1986-1992年はアルゼンチン、ブエノスアイレス、1995-1998年はスペイン、バルセロナですごし、2003年日本大学藝術学部美術学科彫刻コースを卒業後、アルミや合板を素材とした彫刻作品、紙に水彩とインクの滲みで描かれるドローイングを中心に制作、展示をしてきました。また1年程前から発表されている色の粒で構成される絵画は彫刻を学んだ小池ならではの特異な他に類をみないペインティングと言えます。有機的な質感と音に近いものとしての色の粒、この二つの要素がペインティングを制作するに当たって必要だったと小池は言います。
小池の作品は、自然、思想、文化、音楽、日常などのさまざまな記憶の集積から生まれる膨大な量のドローイング、そしてそれらを元に制作されるペインティングや彫刻です。小池は既成の観念や枠組みの隙間を探求し、慎重にイメージの断片を組み合わせることによってパラレルワールドのような、ここにあってここに無い独特な世界を生み出してきました。
本展の「The quest」には追求、探求、冒険の旅という意味があります。小池は「僕にとってアートとは形式化された何かやモノではなくて、動いて進展していく流れや道筋そのものだと考えている」といいます。それらの流れを通して小池は「我々が社会と接触するとき、どうしたら今持っている価値観や個人の枠組みを超えて接触することが可能になるのか。」という問題に向かい合います。今回の展覧会では小池が紡ぐ道筋とその初期衝動でもあるドローイングが同時に発表されます。
是非その瞬間をお見逃し無いよう皆様のご来場心よりお待ちしております。
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