高松はCG処理で等高線状に立体感を抽出し明暗を筆で強調していく。
パソコン仕事と手仕事が綿密に組み合わされ不可思議な絵画空間が生み出される。陶器のような白色の女性や無機質な表情は現代世界の有り様を写し出しているかのようだ。バーチャルな空間に親しんだ現代人には魅力的な世界として飛び込んでくる。
高松は今展のタイトルにもある距離という言葉をよく使う「認識距離」「妄想現実距離」「街人距離」などである。これは高松が自作の作品空間自体の距離にとどまらず対象や世界との関わりの中での距離を明確に感じているのではないかと推測する。関わる環境や世界、対象を距離をとって俯瞰する、この一見冷めたものの感じ方や捉え方は今までにない絵画のイデオロギーとなり進化してゆくのだろうか?私はそれを注意深く見つめていきたい。
今展では新作をはじめ5Mをこす大作も出品いたします。アートフェアでの完売が続き注目されている高松の作品を是非この機会にご高覧ください。
(ギャラリーエム)
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