静嘉堂文庫美術館には、岩崎彌之助と小彌太父子二代によって蒐集された、およそ800件の中国陶磁が所蔵され、質量ともに国内有数のコレクションと高く評価されています。
岩崎彌之助(1851-1908・三菱第2代社長)は、早くも明治22-23年に、お雇い外国人F・ブリンクリー旧蔵の陶磁器を一括で購入し、また国内伝世の茶道具や明清の磁器も蒐集しました。
岩崎小彌太(1879-1945・三菱第4代社長)は、当代随一の陶磁研究者であった奥田誠一氏の協力を得て、優品による系統的なコレクションの形成につとめ、20世紀初頭、中国大陸から新たに出土した唐三彩や、磁州窯陶器、当時は日本人の嗜好にあまり合わなかった清朝官窯も積極的に購入し、いわゆる"鑑賞陶器"の一大コレクターとなりました。
本展では、80余件の名品を精選し、展示いたします。是非この機会に、中国悠久の歴史と文化を物語る陶磁器の世界をお楽しみ下さい。
●関連企画
学芸員による列品解説 展示室または地階講堂にて
11月13日(土)・12月4日(土)11:00~
11月25日(木)14:00~
粉彩菊蝶図盤 清時代 雍正年間(1723~35) 景徳鎮窯
青磁刻花花喰鳥文枕 北宋時代 11~12世紀 耀州窯
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