本展は、有元利夫の没後25年にあわせて開催されるものです。「画壇のシンデレラボーイ」と呼ばれ衝撃的なデビューを飾った有元利夫の作品は、今も多くの人の記憶に残り、愛されています。
さらに生前の有元を知らない若い世代にとっても、ジャンルや流行にとらわれない独自のスタイルを作り上げた稀有な画家との新たな出会いとなるでしょう。時代を超えて人々を魅了する有元利夫の魅力に迫ります。
音楽が聴こえてくるような、あるいは物語のワンシーンのような、独特な雰囲気をまとった登場人物と空間が織り成す情景。そして西洋のフレスコ画と日本の仏画に影響を受け、岩絵具や箔などを用いて「風化」したような独特の画面を作りだした彼の作品は、80年代の美術シーンに大きな影響を与え、本の装丁などにも使われ、今なお人々を魅了し続けています。
東京藝術大学の買い上げとなった卒業制作《私にとってのピエロ・デラ・フランチェスカ》(10点連作のうち5点を展示)をはじめ、作家としての転機となった《花降る日》、そして画家の登竜門ともいわれた安井賞を受賞した《室内楽》などの代表作を多数展示します。
是非ご高覧ください。
有元利夫
《ロンド》1982年
三番町小川美術館蔵
©Yoko Arimoto
有元利夫
《無題》磁土
1982年
三番町小川美術館蔵
©Yoko Arimoto
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