本展はイタリアを代表する美術館のひとつであるナポリ・カポディモンテ美術館の名品によって、ルネサンスからバロックまでのイタリア美術を概観します。展示される作品は主に、ファルネーゼ家が収集したルネサンスおよびバロック美術の作品と、ブルボン家が収集したナポリ・バロック美術の作品です。
ルネサンスからバロックまでのイタリアを代表する貴族のひとつファルネーゼ家は、過去の作品を収集すると同時に、同時代の芸術家にも積極的に作品を注文し、この時代の美術の牽引役を果たしました。相続によってファルネーゼ家の財産を受け継いだブルボン家は、自らが統治したナポリの美術を収集しました。つまり本展は、芸術の庇護者であった大貴族がどのような鑑識眼で美術品を収集し、そして宮殿を飾ったのか、あるいは、イタリアの大美術館がどのようにして出来上がったのかというところも、垣間見ることができる構成となっています。
アンニーバレ・カラッチ《リナルドとアルミーダ》 カポディモンテ美術館
フセペ・デ・リベーラ《悔悛するマグダラのマリア》 カポディモンテ美術館
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