このたび、NANZUKA UNDERGROUNDは、ドイツ人アーティスト、タティアナ・ドールの日本では初となる個展を開催致します。タティアナ・ドールは、1970年旧西ドイツのブルクシュタインフルトに生まれ、デュッセルドルフ芸術大学を卒業した女性アーティストです。その作品は、今尚進化を続けるペインティングの可能性を更に押し進めることのできる希有な才能として、国際的に高い評価を得ています。
確かなスキルに裏打ちされた大胆さとダイナミックさ。他に類を見ない圧倒的なスケール感。スピード感と躍動感。まるで一流スポーツ選手を評する言葉のようですが、これらはいずれもタティアナのペインティングにこそ当てはまります。その大きい作品は、昨年のアートバーゼル、アートアンリミテッドにおいて発表された巨大コンテナを描いた高さ9.8メートル×幅9.8メートルのペインティングや、新幹線を描いた長さ30メートルのペインティング、キャリアカー(積載車)を描いた4メートル×12メートルのペインティングなど、まさに限界知らずのスケールを誇ります。タティアナが描く対象は、自動車や飛行機、道路標識、あるいは映画のワンシーンから過去の名画まで、ありとあらゆるものに向けられています。その様子は、あたかも私たち人間が成長の過程でその知的好奇心を満たすために描くという初期衝動にも似ています。
今回の展覧会に向けて、タティアナは、自身の人気シリーズであるカーシリーズの新作として、世界限定20台、販売価格が100万ユーロ(約1億3000万円)というランボルギーニの最高車種Reventonを描いたペインティングのシリーズを発表します。スピード感と躍動感あふれるそのペインティングは、タティアナの最上級の作品と言えるでしょう。
タティアナは、過去に描いた大型車ハマーについて、次のように語っています。
「何気なく毎日歩いている通りにとても大きなハマーが停まっていました。最初それを見た時に、私は大きすぎると思いました。しかし、それを描いた後、私は突如としてそのハマーと、ある特別な関係性ができたことに気付いたのです。私の望みは、常に描く事によって対象の本質を具現化するということなのです。」
タティアナの作品が、時に巨大化する理由は、その真の姿を映すために必要な条件だからなのです。
今回の個展のために、アーティストが初の来日を果たします。4月3日(土)には、アーティストを囲んでのレセプションパーティーを開催いたします。皆様のご来場とご高覧を、心よりお待ち申し上げております。
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