ヨーロッパの宝飾史において大きな転換期となったヴィクトリアン・ジュエリー。
本展では、穐葉アンティークジュウリー美術館のコレクションを中心に約300点を紹介します。
宝飾業は山梨県にとって欠くことのできない重要な産業です。今回はヴィクトリアン・ジュエリーを体系的に知ることができる貴重な展覧会となっています。この機会に、より多くの県民にアンティーク・ジュエリーの魅力を実感してただければと思います。
19世紀イギリス、ヴィクトリア女王の治世のもと大英帝国はかつてない繁栄を迎えます。王侯貴族の富や権力の象徴であった宝飾品が、新興の資本家層にまで浸透し、女性が自らを美しく装うためのアクセサリーとして花開きます。ヴィクトリア女王はヨーロッパのファッションリーダーとして、ジュエリーの世界に新しい表現をもたらしました。またウェディングやアフタヌーンティーといった女性のライフスタイルに関わるさまざまな習慣を完成させることに貢献しました。
ピンクトパーズ&カラーゴールドスウィート 1830年頃
展覧会の前半では、ヴィクトリア女王の生涯や大英帝国の繁栄をキーワードに、豪華なアンティーク・ジュエリーの数々を紹介します。英国王室にまつわる宝飾品や著名なコレクションなど、趣向を凝らしたジュエリーの数々は圧巻です。さらに特別出品として、ダイアナ元妃旧蔵のダイヤモンドリングを展示いたします。
後半部では、「歓びのウェディングから哀しみのモーニング」「優雅なひととき-アフタヌーンティー」と題して、当時のウェディングの装いと、アフタヌーンティーで使用される豪奢な銀器などを紹介します。
ヴィクトリア女王の時代に確立したイギリス伝統のライフスタイルは、今日の日本人の憧れともいえるでしょう。大英帝国の栄華と歴史を身近に感じていただける絶好の機会となるはずです。
ダイアナ元妃のダイヤモンドリング 1985年頃
所蔵はすべて穐葉アンティークジュウリー美術館
〒400-0065 山梨県甲府市貢川1-4-27
TEL:055-228-3322