ロシアを代表するアニメーション作家ユーリー・ノルシュテイン(1941-)と、その作品の多くの美術監督を務めるフランチェスカ・ヤールブソワ(1942-)夫妻のこれまでで最大の展覧会を、ノルシュテインが愛する日本で開催します。
本展覧会のタイトルにもなっている、彼の経験と想い出に基づく映画『話の話』(1979)は、1984 年に35 人の国際的な評論家や企画者によって、「歴史上、世界最高のアニメーション」に選ばれました。「映像の詩人」とも呼ばれるノルシュテインの映像は切り絵による繊細な表現で、鋭い観察眼から生み出された詩情溢れる映像世界は人間や世界への愛情に満ち、また、マルチプレーンと呼ばれる多層のガラス面に切り絵を配置する手法によって創り出される彼独自の深い映像空間は、アニメーション・ファンのみならず、世界中の映像作家をも魅了してきました。
本展覧会では、ノルシュテインが監督をしたアニメーション映画を中心に、ヤールブソワの美しいエスキースや、マルチプレーンを展覧会用に再現したマケットを交え、夫妻の創作の過程、映画完成後の展開の全貌を紹介します。
フランチェスカ・ヤールブソワ《あずまやのアオサギとツル》(映画によるマケット)2005 年、混合技法
フランチェスカ・ヤールブソワ&ユーリー・ノルシュテイン《ハリネズミの後を歩くミミズク》(映画によるマケット)2005 年、混合技法
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