川端康成は戦後、美術作品が市場に流出するなか、独自の審美眼で池大雅、与謝蕪村の競作「十便十宜図」(国宝)や浦上玉堂「凍雲篩雪図」(国宝)をはじめとする書画、陶器、漆器などを蒐集しました。また川端は文壇だけではなく洋画家の古賀春江や日本画家の安田靫彦、東山魁夷などとも交流し、それら親交のあった同時代の画家たちの作品がコレクションに特徴を与えています。
本展では川端の心を支え、創作にも寄与した美術品、身辺で愛した文房具、文学作品の装丁、親交のあった画家たちの絵画、文豪たちと交わした書簡などを紹介し、美術と文学の融合を楽しんでいただきます。
古賀春江 「煙火」 昭和2年(1927年) 財団法人川端康成記念會
与謝蕪村「十宜図」(国宝)より「宜春」 明和8年(1771年) 財団法人川端康成記念會
※会期中、展示替えがあります。
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