院展は日本美術院が主催する国内で最も伝統ある日本画の展覧会です。在野の美術団体である日本美術院は明治31 年(1898)に岡倉天心らによって結成されました。東洋美術の伝統を維持しながら、時代に合わせた新しい日本画の創造を目指して意欲的に活動し、当時の日本画壇に清新な息吹を与えました。大正3 年(1914)には、岡倉の遺志を継いだ横山大観・下村観山らが中心となり再興されました。以降、現在に至るまで日本画界の牽引的存在として、数々の優れた作家たちを輩出するとともに、近代日本美術の発展に大きく貢献してきました。
本展覧会では、長崎県出身の松尾敏男をはじめとする日本美術院同人作家の新作33 点、受賞作品、および九州出身・在住作家の入選作品を含む73 点を一堂に展示いたします。現代日本画の粋を心ゆくまでお楽しみください。
平山郁夫(同人)《文明の十字路を往く―アナトリア高原 カッパドキア トルコ―》
■なお、昨年12 月、長年にわたり日本美術院理事長を務めてこられた平山郁夫画伯が逝去されました。今回の展覧会には氏の最後の出品作が展示されます。(新理事長には松尾敏男氏が選任されました)
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