「アンコール遺跡群」はカンボジア王国にある東南アジア最大規模の文化遺産です。ある時は密林に埋もれ、また一時は内戦によって隔絶されていたこの遺跡群は、現在では多くの人々の尽力によって再生と保存が続けられ、1992年にはユネスコの世界遺産にも登録されました。
6世紀頃からクメール民族によって開かれたアンコール王朝では、およそ600年にわたり、ヒンドゥー教や仏教の美術が華開き、神々や仏を祀る壮麗な寺院の数々が、歴代の王によって建立されました。なかでも最も著名なのが、12世紀にスーリヤヴァルマン2世によって創建された「アンコール・ワット」です。その壮麗な姿は、世界中の人々を魅了してやみません。
本展では、プノンペン国立博物館所蔵の、マスターピース(国家重要作品)を含むアンコール美術を代表する作品や、上智大学によって近年バンデアイ・クデイ遺跡で発掘され、アンコール王朝の歴史を塗り替えた「世紀の大発見」として名高い仏像の数々を紹介し、アンコールワットの魅力をお伝えします。
鎮座する閻魔大王ヤマ天
撮影:Darren Campbell
美しい尊顔の禅定するプラジュニャーパーラミター
撮影:Darren Campbell
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