よくわからない見えづらい状況から次に進むための方法。捻る、透視する、永遠のように思われる持続の切断、同時に流れる別々の永遠を接続する。
金氏徹平
シュウゴアーツでは金氏徹平の個展「Recent Works "Post-Something"」 を開催いたします。金氏は既製品(プラスチック製品、木材など、)を分解、構築することで、従来の用途や意味とは別の存在へ変化させていきます。それは日用品を積み上げ、白い樹脂で覆うことにより、輪郭の連続体としての構築物として、あるいはある特定のルール(透明である、骨のようなものなど)によって集められ再構成された作品として発表されてきました。そしてその行為はより多くの物や出来事を巻き込みつつ加速していきます。金氏が「南国と雪国の風景を同時に撮影した」という"N.H.K(New Caledonia. Helsinki. Kyoto)"と題された写真作品は2001年に当時金氏が住んでいた京都で深夜のテレビ放送を撮影したものです。その中で南国の風景から雪国のそれへとうつりかわる映像とNHKという単語の意味は、なにか別の起こりえなかった現実というべきものへと接続されていきます。現実が切断、接続、置換可能なものの総体として浮かび上がってくるその先で、日常がほころび始めるのを私たちはそこに見るのです。他にも、「スケールも用途も存在しない空間の模型」と称する立体作品や、映像作品を展示する予定です。
SHUGOARTS
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