平成21年(2009)、妙心寺開山・無相大師六五〇年遠諱を記念する「妙心寺展」は、東京国立博物館(1月20日~3月1日)と京都国立博物館(3月24日~5月10日)、名古屋市博物館(10月10日~11月23日)でも開催されましたが、九州国立博物館の「妙心寺展」は、他会場からの巡回展ではありません。
妙心寺だけでなく、九州・沖縄の妙心寺派寺院に伝わる名宝を大々的に取り上げ、九州国立博物館独自の視点を強く打ち出しました。
国宝 宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう)墨蹟「関山」道号(どうごう)
鎌倉時代・嘉暦4年(1329) 京都・妙心寺蔵 (展示期間 1月1日?17日)
重要文化財 龍虎図屏風 狩野山楽(かのうさんらく)筆(左隻)
桃山時代・17世紀 京都・妙心寺蔵 (展示期間 2月9日?2月28日)
無相大師ゆかりの寺宝をはじめ、妙心寺の禅文化を彩る名宝の数々が出陳されます。また九州・沖縄の妙心寺派寺院から出陳される文化財は、この展覧会を機に新たに実施した調査による成果であり、そのほとんどが初公開となります。
重要文化財 文殊五尊像 康俊(こうしゅん)作
南北朝時代・貞和4年(1348) 宮崎市・大光寺蔵 (展示期間 全期)
琉球王国の仏教美術の名品がまとまって紹介されるのは初の機会となります。なかでも圧巻は、沖縄県石垣市・桃林寺(とうりんじ)の金剛力士像(仁王像)です。京都や九州で一般的に見る金剛力士像と異なり、独特かつ圧倒的な気迫を放っています。
〒818-0118 福岡県太宰府市石坂4-7-2
TEL:050-5542-8600