ヨーロッパでは古くから、植物画は薬草の知識を伝えるために描かれてきました。やがて15世紀末からの大航海時代以降、多くの外来植物がヨーロッパへと流入しはじめると、それを解明するために植物学が誕生します。これと並行して発達を遂げた版画技法と結びつき、科学的な正確さと芸術的な美しさとを兼ね備えた植物画が数多く制作されるようになります。特に18世紀後半から19世紀前半は「植物画の黄金時代」と呼ばれ、植物画は大衆へと広まっていきました。
本展覧会では17?19世紀に制作された114点の植物画の秀作を選び、時を越えて色鮮やかに咲き続ける花々の魅力とともに、西洋植物画の発展の歴史を紐解いていきます。
『フローラの神殿』ロバート・ジョン・ソーントン 1799年
Bequest of George P. Dike - Elita R. Dike Collection 69.314
『さまざまな花の写生集』 ジャン=バティスト・モノワイエ 1660-80年
Maria Antoinette Evans Fund 30.1331.8
『アイヒシュテット庭園植物誌』バジル・ベスラー 1713年 (第3版)
Bequest of George P. Dike - Elita R. Dike Collection 69.97
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