浮世絵は、江戸時代に木版技法を用いて大量に生産され、庶民にとって身近な美術として親しまれました。主に都市部の庶民によって生み育てられた大衆的な美術ですが、広く世界の人々に愛されて、今では日本を代表する美術となっています。
作品には江戸時代の人気役者や評判の美人、名所風景などが描かれており、江戸の美意識や文化、その時代を謳歌した人々の息吹を今に伝えています。ま た海外に渡った浮世絵は、斬新な構図や色彩、的確な描写などから世界的にも評価され、ゴッホやルノワールなど印象派の作家たちにも影響を与えました。
多くの浮世絵師の中で特に活躍し、浮世絵の黄金期を形成した作家たちがいます。東洲斎写楽、喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川広重の4人です。
本展覧会は、神戸市在住の浮世絵収集家・中右瑛氏の膨大なコレクションから四大浮世絵師の作品約160点を展覧し、今なお豊かな表現力と色鮮やかな色彩で多くの人々を魅了してやまない浮世絵の魅力に迫ります。
喜多川歌麿「松葉楼装ひ 実を通す風情」
葛飾北斎「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」
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