「ラグジュアリー」は日本語で「贅沢」と訳されるように、視覚的な豪華さ、そしてそれを身体にまとったときの特別な感覚、洗練をきわめるという精神的な満足感など、余剰から生み出された豊かさを意味してきました。
現在、私たちは、産業の発展によって物質的に恵まれた生活を送ることができるようになりました。一方でそのために引き起こされるグローバルな諸問題の解決に取り組まなければならない状況にあります。そうした中で、私たちが求める豊かさの現われである「ラグジュアリー」に対する考え方も大きく変化しつつあります。
本展は、社会の動きや私たちの欲望を何よりも敏感に反映しているファッションを通じ、「ラグジュアリー」という視座から時代や社会の価値観の変遷を再考するものです。視覚的にラグジュアリーで贅沢な表現から、より個人的で知的な遊びにも近いラグジュアリーまで、京都服飾文化研究財団(KCI)のコレクションから多角的な視点で精選した17世紀から現代までの作品約100点を展示します。
ヒール フランス 1925年頃 京都服飾文化研究財団所蔵、広川泰士撮影
インド? イヴニング・ドレス、ショール 1850年頃 京都服飾文化研究財団所蔵、畠山崇撮影
コム・デ・ギャルソン(川久保玲)ドレス 1997年春夏 京都服飾文化研究財団所蔵、畠山崇撮影
〒135-0022 東京都江東区三好4-1-1
TEL:03-5245-4111