アロイーズは、1886年にスイスで生まれ、ポツダムのサンスーシ宮殿でヴィルヘルム?世の王室付司祭の子どもたちの世話係の職などを務めた。31才で統合失調症となり、精神病院に入院し、77才でなくなるまでの46年間を病院で過ごし、自分の精神世界を追い求めて絵を描き続けました。アロイーズの芸術性は、1947年、フランスの画家、ジャン・デュビュッフェ(1901-1985)により、見出されて世の人の知るところとなります。デュビュッフェは、このような美術の概念に束縛されない自由な表現を、アール・ブリュット(フランス語=生の芸術)と命名しました。
本展覧会では、アロイーズ研究の第一人者であり、アロイーズ財団の会長でもあるジャクリーヌ・ポレ=フォレル医師により厳選された、アロイーズ作品85点を展示します。10メートルを超えるものや、世界未公開作品も含めた、日本初の大規模な個展です。
アール・ブリュットへの関心が高まる日本において、その概念の原点に位置し、最も重要な作家として、ヨーロッパで高く評価されているアロイーズを広く見渡す事のできる機会となります。
Char de Salomé (サロメの二輪戦車)
1941-1951年
紙に色鉛筆、グワッシュ
99.5×40 cm
ゾロトゥルン美術館蔵(スイス)
Le Soleil va baiser la terre (太陽は地球にキスするだろう)
1941-1951年
4枚の縫い合わされた紙に色鉛筆、鉛筆:2つの図像が絵に加えられており、1つは縫い付けられ、もう1つは貼付けられている
66×47 cm
ゾロトゥルン美術館蔵(スイス)
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