2009年は、徳川幕府がオランダに貿易許可証としての「朱印状」をはじめて発行してからちょうど400年目にあたります。本展覧会は、日蘭通商400周年を記念し、1609年から幕末までの約250年間におよぶ日本とオランダの交流の歴史を、両国の博物館・美術館が所蔵する絵画・美術工芸資料、歴史・考古資料等を通して紹介するものです。
17世紀以降、唯一交易を許された西洋の国オランダを通じて、様々な文物や情報が日本からヨーロッパへ、またヨーロッパから日本へもたらされました。この背景にはオランダ東インド会社(VOC)による活発な海上交易活動がありました。そして日本とオランダを結ぶ窓口となったのが長崎でした。
VOCタイルパネル(アムステルダム国立博物館蔵)
この交流を通じて、ヨーロッパでは、芸術や生活文化において日本や中国など東洋の文化を志向する風潮が生まれます。一方、日本では長崎を通じて入ってきたヨーロッパの様々な文物が日本人の生活や文化、学問に大きな影響を与えました。
17世紀から19世紀にかけての日蘭交流の歴史で重要な役割を果たしたオランダ東インド会社の活動や、日本とオランダが相互に与えた影響を、美術・工芸資料、歴史・考古資料を通して再認識していただく展覧会です。
青貝細工キャビネット(長崎歴史文化博物館蔵)
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