「現代美術と一緒に暮らす」ことを楽しみに、ひとりのコレクターが自らの足で歩き、選び、集めてきた作品の数々。関西の若手作家を中心に、100人以上の作家による1000点を超える多数の作品の中から、日々ともに暮らすものという現代美術への視点によって作品を選び、構成する展覧会である。
住居学を専門としてきた田中恒子氏(大阪教育大学名誉教授)は、現代美術と出会ってそのおもしろさにとりつかれ、コレクションを増やしていった。現代美術とともに住むことを標榜し、日常空間を飾ってきた作品群だが、その質量はいつしか個人住宅の範疇を越えてしまった。若く、有望な作家を応援しようという意気込みが、住居の容量からあふれてしまったのである。この展覧会では、田中氏が収集してきた作品を住居から美術館という場に移し、個人宅の親密さを展示室に延長して、作品と触れあえる場を生み出す。
野村 仁《量子発生》 1991(平成3) ガラス、大理石 60.0×30.0×33.0cm 東京国立近代美術館蔵
▼ 出品作家▼
今村源/植松奎二/太田三郎/折元立身/北尾博史/小泉雅代/児嶋サコ/坂上チユキ/孫雅由/高松次郎/中西信洋/奈良美智/名和晃平/野田裕示/野村仁/彦坂尚嘉/藤浩志/堀香子/前沢知子/宮崎豊治/村上隆/森村泰昌/ジャッキー・パリー/チャールズ・ウォーゼンら約100名の出品を予定
※土・日・祝日は田中恒子氏が在館の予定です。
パラモデル《パラモデリック・グラフィティ(沢田マンションの屋上庭園)》 2006(平成18)ラムダプリント 120.0×100.0cm
〒640-8137 和歌山県和歌山市吹上1-4-14
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