日本民藝館では、民藝運動の創始者で初代館長であった柳宗悦の生誕120年にあたり、その業績を回顧する特別展を開催すします。
白樺派の同人であった柳は、大正末年に「民藝」という新しい美の概念を世に提示し、それまで美の対象として顧みられる事の無かった庶民の日常品の中に、最も正当な工芸の発達を見ました。爾来、「健康性」や「実用性」「他力性」を指針とする独自の民藝美論は、「工芸の復権」と「美の生活化」をめざす民藝運動として展開され、美の標準を提示するための日本民藝館の開設へと、結実していきました。
本展では、柳宗悦の業績を「『白樺』と木喰仏」「朝鮮を想う」「日本民藝館と日本の民藝」「民藝と個人作家」「手仕事の日本」「琉球の富」「先住民族への眼差し」「茶と美」「美の法門」といった9のテーマに分け、独自の審美眼により蒐集された古今東西の逸品約400点を柱に、自身の筆になる書軸や原稿、美しい装丁の私家本や写真などの関係資料を交え展示紹介します。
辰砂虎に鵲文壺 朝鮮時代 18世紀 高28.7cm
日本民芸館所蔵
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