『花・風景』展は日本の最も先鋭な若手作家と、ヨーロッパの巨匠を同時に展示するもので、開館以来果敢な美術展を展開してきた熊本市現代美術館の新たな企画です。日本現代美術の世界で日々注目が高まる3名のアーティスト、インスタレーション作家の大巻伸嗣、写真の蜷川実花、そして絵画の名知聡子の作品と、 19世紀後半のパリに登場し、その革新的作品でセンセーションを引き起こした印象派のクロード・モネの作品を展示するものです。両者を同時に提示することにより、現代美術が歴史と深く関わっていること、そして近代絵画と先鋭な現代美術とのダイナミックな関係性を示すことを意図しています。
現代美術が、実は知的にも感覚的にも極めて刺激的で美しく、親しみやすいものであること、そして歴史と深く結び付いていることを示唆します。とりわけ本物を見る機会の少なかった人口67万都市熊本の観客に、印象派の名作を見る稀有の機会ともなります。現在進行中の自分たちの時代の芸術を扱う熊本市現代美術館でのこの企画は、日本の若い作家による正に鮮烈な作品と組み合わせることにより、印象派に現代的で新たな光を当てることにもなります。
蜷川実花 《FLOWER ADDICT》2009 C-print mounted on plexiglas
Mika Ninagawa《FLOWER ADDICT》2009 C-print mounted on plexiglas
大巻伸嗣《ECHOES - INFINITY》2005年 顔料、フェルト、布、蛍光灯、アクリルフレーム
会場/写真提供:資生堂ギャラリー 撮影:渡部良治
Shinji Ohmaki《ECHOES - INFINITY》2005 felt, nonflammable cloth, fluorescent light, acrylylic case
Installation View at Shiseido Gallery Photo by Ryoji Watabe Photo Courtesy:Shiseido Gallery
名知聡子 《幸福と絶望》2008 アクリル、パネル 240x1140cm 高橋コレクション
会場風景:東京オペラシティアートギャラリー
Satoko Nachi《Happiness and Despair》2008 acrylic on panel 240x1140cm Takahashi Collection
Installation View at Tokyo Opera City Art Gallery
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