イタリアを中心に活躍する世界的な彫刻家・長澤英俊(1940? )の長らく待ち望まれていた個展を開催します。長澤は旧満州で生まれ、母の故郷の比企郡川島町で育ち、埼玉県立川越高校を卒業後、多摩美術大学で学びました。一時川越に暮していた時期もありますが、その後自転車でアジアを横断し、トルコからイタリアに至り、ミラノで自転車を盗まれた長澤はそこに居を構え、現在まで活動の拠点としています。日本では1993年に水戸芸術館で大規模な個展が開催されて以来の国内展だけに、ゆかりの深い川越で開催されることは当館にとって喜ばしい限りです。長澤は日本よりもむしろヨーロッパで高く評価され、里帰り展とも言える本展は、埼玉県立近代美術館と当館で共同開催されます。当館では滅多にみることのできないスケールの大きな作品をご堪能ください。同時に遠山記念館(比企郡川島町)でも長澤英俊展が開催され、そこでは記念館の伝統的な建築や庭園を生かした展示を見ることができます。県内の3館同時に長澤英俊展が見られる絶好の機会となるでしょう。
同時開催: 埼玉県立近代美術館
《蜻蛉》1999年 鉄、真鍮、蝋
《蝶の木》2008年 大理石
〒350-0053 埼玉県川越市郭町2-30-1
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