遠山記念館の邸宅と庭を舞台として、現在、イタリア、ミラノを拠点として国際的に活躍する長澤英俊を迎え、現代作家と伝統的な空間のコラボレーションによる個展を開催いたします。
40年前ユーラシア大陸を自転車で渡り、今日までミラノで制作を続ける長澤英俊は、埼玉県川島町で育ちました。その川島町にある遠山記念館の伝統的日本家屋の内外に、新作10点を展示します。
川島は、川越市の近郊にありながら、多くの河川に囲まれた田園地帯であり、かつては水の被害に悩まされた「川の中の島」でありました。多くの農家は、地上にありながら水害に備えて舟をもっていました。長澤は、遠山邸の廊下天井に象徴的な舟を吊します。その他、地元の職人や工場の協力を得て制作される新しい作品は、すべてその空間との対話の中で構想され、生まれてきた、言わば「場」とのコラボレーションであり、まさにオーダー・メイドの展覧会といえます。そして、展示される作品は、展覧会の終了とともに消えてしまいます。
この展示を長澤は「夢うつつの庭」と名付けました。長澤英俊が育ち、よく知る土地で展示する、一期一会の展覧会を是非ごらんください。
稲妻/Lampo ©財団法人遠山記念館
ドラーゴ/Drago ©財団法人遠山記念館
〒350-0128 埼玉県比企郡川島町白井沼675
TEL:049-297-0007