陶芸の歴史の中で、動物がモチーフとなってきた例は国内外において極めて幅広く見られます。
実際に、現在でも生活の道具として使われる形象土器は、動物を精霊として崇めるなど、自然界の中で人々の暮らしと結びついた動物が、土器に映し出されています。
それに対して、現代作家たちによる動物の作品では、さまざまな思いを動物の形を借りて個性豊かに仕上げています。
本展では、バーナード・リーチをはじめとする海外の現代作家の作品、河井寛次郎、八木一夫、藤平伸などの国内の現代作家の作品、また古来より自然と密接に関わってきたパプアニューギニアやインドネシア、ペルーなどで現在使われている形象土器を3つの章に分けて紹介いたします。
これらの作品は、国や地域によって違いをみせる人と動物のつながりを映し出し、自然界と私たち人間との関わりを問い直す機会を与えてくれるでしょう。
河井寛次郎
《魚鉢》1951年
京都国立近代美術館所蔵
【主な出品作品】
バーナード・リーチ、ローザ・ニューエン、リチャード・ノトキン、
エイドリアン・サックス、ヘンリック・アッレルト、八木一夫、
河井寛次郎、鈴木 治、今井政之、藤平 伸などの国内外の作家の作品の他、
パプアニューギニア、ペルー、インドネシア、インドの形象土器
合計 約80点
パプアニューギニア・アイボム村
《サゴヤシ澱粉貯蔵用壺》
滋賀県立陶芸の森所蔵
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