写真家 鷹野隆大氏の個展を、新宿・日本橋?島屋2店にてダブル開催致します。
日本橋?島屋では、『アーリーモノクローム』と題して、初期のモノクロームのシリーズ「カ・ラ・マ・ル」「Human Body1/1」より厳選した作品を約40点展示致します。
2つの個展により、作家の日常・現在進行形である作品と、原点ともいえる初期の作品を紹介し、鷹野ワールドへと誘います。
都内の2店において、タイトル・内容を変えた個展を開催するユニークな試みにもご期待ください。
※新宿?島屋では、『花々し』というタイトルで、鷹野先生が1998年より毎日欠かさず撮り続けている日常風景のシリーズ「毎日写真」から、この季節にふさわしい"花"の写真を約60点展示。
▼「アーリーモノクローム」開催に際しての作家からのメッセージ
「アーリーモノクローム」という写真の業界用語があって、印画紙の黒が青みがかったものを指す。
そこから転じて「青くさい」の隠語で使われたりする。
たとえば、若さに任せた力ずくの写真を評するときに「アーリーだね」と言ったりする。
---などというのは全くの作り話で、現実にそのような用語はない。
今回展示するのは初期のモノクロ作品である。
久しぶりにまとめて見返してみて、その重厚さに驚いている。
せいぜい10?15年前のことなのに、いま再びこのような写真を作れるとは思えない。
その後カラー写真を発表し始めたときに、数少ないコレクターの一人から「変わってしまったんですね」と残念そうに言われたのを今も忘れない。
世界をつかまえようと躍起になっていたあの頃、良くも悪くもちょっぴり前のめりになっていたのだと思う。
▼鷹野隆大プロフィール
1963年福井市に生まれる。1987年早稲田大学 政治経済学部を卒業。1994年より作品を発表。2006年、『IN MY ROOM』にて第31回木村伊兵衛写真賞を受賞。セクシュアリティーをテーマにした 作品に加え、最近は都市にも興味を向けている。
〒103-8265 東京都中央区日本橋2-4-1