本展は「遠くて身近な歴史?1968年そしてホロコースト」と題し、TWS青山に滞在した2組のアーティストによる2つの展覧会、ブラッドレー・マッカラム&ジャクリーヌ・タリー「思い通りに消せない記憶」とイシャイ・ガルバシュ「In My Mother's Footsteps」を開催します。
アメリカを拠点に1998年以来共同で作品制作を行うブラッドレー・マッカラムとジャクリーヌ・タリーは、絵画、写真、映像のみならず、パフォーマンス的要素を含んだ彫刻作品や市民団体を巻き込む大規模な公共プロジェクトなど、多様な表現方法による作品を世界各地で発表しています。
それぞれの作品において、常に彼らのテーマとなっているのは、現代市民社会における弱者の周辺にある問題です。
異なる人種間で結ばれた夫婦であるマッカラムとタリーは、自らの立場や経験に基づき、個人的な視点、市民活動を基盤とした視点、さらには大きな歴史的観点から共同体や歴史、家族内での人種問題や社会正義に対する問いを自らの作品を通して投げかけています。
Triptych Remnant, 1968 (After unknown photographer; KYODO NEWS)
2009年、油彩、シルクスクリーン、カンヴァス
Gathering, 1968 (After unknown photographer; The Japan Times)
2009年、油彩、シルクスクリーン、カンヴァス
今回、TWSが試験的に実施する長期滞在プログラムにおいて、2008年夏には制作リサーチを、2009年春には作品制作および成果発表展覧会を行うため、期間を2回に分けてTWS青山に滞在しました。
本展では、日本で1968年に報道されたさまざまな社会問題・事件の写真をもとに制作した作品を「思い通りに消せない記憶」と題し、発表します。
〒150-0041 東京都渋谷区神南1-19-8
TEL:03-3463-0603
http://www.tokyo-ws.org/shibuya/