1975年、奈良県に生まれた小木曽は、東京藝術大学を卒業後、同大学の油絵技法材料研究室後期博士課程を修了。
博士課程在籍中の2004年に、第80回白日会展にて新人賞を受賞しました。また、翌05年、第81回白日会展白日賞、06年第41回昭和会展昭和会賞を受賞。
現在は、白日会の会員として活躍、若手リアリズムの旗手として注目を集めています。
「瞬刻」 油彩・テンペラ 6M
コンセプチュアルアートやインスタレーションなどの表現が全盛の中で過ごした学部時代。
3年在籍時に故郷である奈良を訪れ、古来より伝えられるものが持つ恒久的な美しさを再認識し、また同年イタリアで触れた歴史ある古いものから、新鮮な印象を得たことに驚きを覚えました。
以降は、その印象を表現できないか、絵画に留めることはできないかといったことに取り組み、作品に時間の流れを刻むことが絵画探求のテーマとなりました。
「ヴェネチア」 油彩・テンペラ 30M
風景であれば「風や光、風化」を描き、人物であれば「生」と「死」だけでなく、「生」と「生」との対比を描くことによって刻を際立たせます。
例えば、樹齢 3000年の楠と女性を対比した作品「蓮連たる楠」(本リリース表紙)では、小木曽自身の妻がモデルとなっており、お腹には新たな生命が宿っています。
繊細な筆遣いでありながら、絵画に対するアプローチは愚直で、ただひたすら精魂を込めて丹念に描く小木曽誠。
リアルさの中に力強い意思を感じる作品群に、どうぞご期待ください。
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