今回で第4回目の個展。
新作の白釉と三彩・藍彩の作品が展示された2Fは華やかで優雅な雰囲気に包まれている。
先生が作る白釉はブレンドした土作りから始め、器の下地に鉄を使い錫白(酸化錫)の釉薬を塗り1270℃の高温で焼き上げ雪のような白が出来上がる。
白と黒の調和はシンプルで美しい。
三彩・藍彩は自らフリットガラスから造りそれを釉薬にしている。
じっと見ていると異国の色鮮やかなガラスを思い出す。
釉薬の流れ具合を動かしながら調整していき仕上がった景色は独特で類を見ない。
先生は「お酒が好き」らしい。だからこそ先生が作るぐい呑は形・色・感触が絶妙である。
まさにお酒が好きな人にはたまらない逸品。
「水気のものを入れると、器が艶めきしっとりとなる。入れる前と後では器が違う」とのこと。
先生の話を聞いてるだけでこの白釉ぐい呑でお酒を試したくなる貴方はお酒好き?ということにしておきましょう。
妖変したぐい呑を想像してみてください。
長年、研究を続け作陶されているが出展される数はごくわずか。
白釉・三彩の中で厳かに座しているこの天目茶碗。
器の中で宇宙が煌めく。
茶碗の中で先生の宇宙が羽ばたいている。
シンプルだが美しく気品ある妖しさを放つ作品の数々。
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