今回で2回目の個展。
先生は「薄い備前焼に挑戦している」、と。
薄さは土の配合と1200℃の温度の調整でできあがるということだが、ほとんどが割れてしまい、今回出展されている作品は無事完成されたものである。
先生ご自身も「今回の作品は新鮮である」と感心された様子。
備前といえば伝統的などっしりしたものを思い浮かべるが、先生の備前は繊細で落ち着いていて備前本来の土の感触を味わえる。
先生曰く、「皿に現われる景色を見てほしい」
焼く前に形を作り焼き上がった作品はまるで絵の抽象画のようで新しく現代的である。
伝統的な大ぶりでごろっとした徳利が備前焼の特徴だが、先生が作る徳利やぐい呑は小ぶりで形がいい。特に瓢徳利は必見である。
掌中に収まり持ち手の感触はとても心地よい。
セットで揃えたくなる酒器やどっしりした扁壷など多彩な作品の数々。
「新しい備前焼への挑戦」は始じまったばかりである。
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