本展では、アメリカ・ヨーロッパ・日本のアーティストによる60年代から今日までのフィルムとヴィデオ作品約50点を集め、一挙公開します。
映像作品のスタート地点にあたる60-70年代の作品をまとめて見ることができる国内でほぼ初めての機会となります。
また本展では、ウォーホル、アコンチ、ナウマン、セラ、オッペンハイムなど60-70年代の名作と、60-70年代の流れを汲む現代の作品がともに会場に並びます。
ビル・ヴィオラ《映り込む池》1977-79年
Courtesy Electronic Arts Intermix (EAI), New York.
(C) the artist
photo: Kira Perov
ハイテクではなくローテクであること、大掛かりなスペクタクルではなくひそやかかつ過激であること、安易な結末を望むのではなく、いつまでも結末に行き着かない長い「プロセス」を重視することなど、両者のあいだにいくつもの共通点が浮かび上がってくるでしょう。それはとりもなおさず、現在の作家たちが、60-70年代の映像作品のうちに、いまだ汲みつくされないたくさんの可能性を見ているということなのです。
現代美術が好きでもっと根っこから理解したい人。また、美術に限らずあの時代の文化を知り、その息吹に触れたい人。今日わたしたちを取り巻く膨大な映像の波におぼれないよう映像の文法をしっかり知りたい人などなど、必見の展覧会です!
ロバート・スミッソン《スパイラル・ジェッティ》1970年
Courtesy Electronic Arts Intermix (EAI), New York.
(C) Robert Smithson / VAGA, New York & SPDA, Tokyo, 2009
▼おもな出品作家(30人、51点)
アンディ・ウォーホル(アメリカ:1928-1987)
村岡三郎+河口龍夫+植松奎二(日本:1928- 、1940- 、1947- )
ジョン・バルデッサリ(アメリカ:1931- )
ジョアン・ジョナス(アメリカ:1936- )
デニス・オッペンハイム(アメリカ:1938- )
ロバート・スミッソン(アメリカ:1938-1973)
リチャード・セラ(アメリカ:1939- )
ヴィト・アコンチ(アメリカ:1940- )
ヴァリー・エクスポート(オーストリア:1940- )
ブルース・ナウマン(アメリカ:1941- )
野村 仁(日本:1945- )
ビル・ヴィオラ(アメリカ:1951- )
ペーター・フィシュリ&ダヴィッド・ヴァイス(スイス:1952- 、1946- )
フランシス・アリス(ベルギー:1959- )
タシタ・ディーン(イングランド:1965- )
ポール・ファイファー(アメリカ:1966- )
ダグラス・ゴードン(スコットランド:1966- )
小林耕平(日本:1974- )
ジル・ミラー(アメリカ:1975- )
泉 太郎(日本:1976- )
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