浜口陽三と池田満寿夫の作品は実に対照的です。
池田の作品は色彩に富んだ作品はもちろん、単色のものでさえ奔放に描かれた線により華やかさを感じますが、浜口は漆黒の闇の中にさくらんぼや胡桃などのモチーフが浮かび上がり、まるで時が止まっているかのような静謐さを持つ作品を制作しています。
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また、アーティストの他にも小説家や映画監督といった顔を持ち、マルチな活躍を 見せた池田に対し、浜口は銅版画の一種であるメゾチントの復興とカラーメゾチント技法の開拓でよく知られており、作風のみならず作家としての生き方までも相対しているようです。
今回は、池田と浜口が世界的な版画ビエンナーレで大賞を受賞し両者の全盛期と言える1950年代から70年代の作品を中心に20点をご紹介、貴重な図録等資料もご紹介致します。2人の競演を、ぜひご高覧下さいませ。
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