オープニングパーティー: 1月17日(土) 18:00〜20:00
「絵画は、近いものを遠いように思わせること奇蹟さながらである」とレオナルド・ダ・ヴィンチは言う。
「ここ」にあるものを、ほんの少しずらして「そこ」に配置するだけで「遠近」という世界が形成される。
「空間」においても「時間」においても、そして様々な「関係」においても、我々は「遠い・近い」という言葉を使う。
日常のありふれたモノをほんの少しズラすことにより、新しい世界を発見することに興味を持ち作品を制作してきたが、私が行ってきたことは、感覚・知覚・思考の連携により作り出すことにおいて「遠近法」と近いものであると気づいた。
「遠近」とは、我々が「どのように」見ているのか、聞いているのか、考えているのかを映し出す鏡のようなものである。
その遠近の世界は実はどこにもない世界である。我々の頭の中に形成された、新たな次元の世界である。
藤本由紀夫
藤本由紀夫 プロフィール
シンプルなオブジェによって見ること、聞くことの新しい側面を我々に発見させてくれる作品を制作してきた藤本由紀夫は今回の展覧会タイトルを"遠/近 Perspective"つまり、遠近法としました。これは藤本が"「視覚および聴覚機能を通じての遠近法を探求せよ」という言葉をレオナルド・ダ・ヴィンチのメモに見つけてから「遠近法」という世界のイメージが広がった。"ということに由来しています。
「遠い」「近い」とは認識のために我々が作り出している方法、つまり実際には存在しないものを創造し、それによって世界を認識する方法なのではないだろうかと作家は考えます。そしてそれはなにより我々が想像力を使って日常を過ごしている証拠なのではないでしょうか。
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