「アトラス(ピクチャーオブガベージ)」 2008、デジタルCプリント
Atlas (Pictures of Garbage), 2008
今、地球は、気候変動、世界的経済危機をはじめとして人の手には負えないと感ずるほどの様々な局面に瀕しています。
このような状況下において、アートには、どのような力があるのでしょうか。
若手アーティストの育成、アートの新しいプラットフォームとしての活動が充実してきたTWSは、次のステージとして、激変する世界の中におけるアートの新しい課題について多文化間の創造的対話と環境問題を中心に取り組み始めました。
今回のヴィック・ムニーズとの2つのプロジェクトはこの課題に向き合うものです。
「クラウド クラウド, マンハッタン (ピクチャーオブクラウド)」 2002
Cloud Cloud, Manhattan (Pictures of Cloud), 2002
チョコレート、スパゲッティ、ダイヤモンド等で名作や有名人を描き写真化することで、人がイメージを作り出すという美術史のキーに大きな問いかけを行なってきたヴィック・ムニーズ。
今回は、ゴミを用いて南米最大規模のゴミ処理場で働く人々と共に各々のポートレートを制作しています。
その大きさはバスケットコート2面にも及ぶもので、美術史や神話上の大事な姿と重ねられ写真化されています。
また、この作品の売り上げはここに暮らす貧しい人々の財団に全額寄付され、彼らが目指すリサイクル会社設立の礎となり、多くの貧しい人々の生活の安定に寄与します。
「アウトレット (ファブリカ, 鉄鋼山)」ピクチャー オブ アースワークス 2005、ゼラチン・シルバー・プリント
Outlet (Pictures of Earthwork), 2005
本展では、この「ピクチャー・オブ・ガベージ」計7点と共に、まるで地球をキャンバスとするような作品―空には飛行機で、大地にはブルドーザーを使って描かれた、「ピクチャー・オブ・クラウド」と「ピクチャー・オブ・アースワーク」のシリーズ計30点が日本で初公開されます。
ピカソのポートレート作品をピグメント(色土)で描いた作品など、人々の様々な営みを含めて、“美しい地球”とは何かをテーマにアートの力を問いかけます。
入場料:無料
主催:財団法人東京都歴史文化財団 トーキョーワンダーサイト
認定:日伯交流年認定事業
後援:ブラジル大使館
協賛:日本航空
協力: Galeria Fortes Vilaca、田口弘、アート・オフィス・シオバラ
▼関連イベント:
ヴィック・ムニーズによるアーティスト・トーク
2008年11月23日(日) 15:00-17:00
参加費:無料(日英通訳あり)
定員:60名
トーキョーワンダーサイト渋谷
東京都渋谷区神南1-19-8
TEL:03-3463-0603
http://www.tokyo-ws.org/shibuya/