【作品紹介】
風能奈々は、少女特有の感性的なモチーフを、抑制の利いたトーンでペインティングに仕上げていきます。
かぎ針編みのレースの模様や、丸い刺繍枠を思わせる画面に這わせた植物を、染料やジェッソ、アクリル絵具を使った独特のマチエールで重ね塗りしていくシリーズ、また様々な国の象徴的な建物や風景を、レリーフのような質感で描く旅行シリーズを制作しています。
渡辺豊は、家の中と屋外が入り交じった、奇妙な構図の風景を描きます。
箱船、避難所の意である「ark」シリーズでは、矩形に折れ曲がった植物と家具が混ざり合い、書き割りのような家を背景にして、あるいは室内で、無言の対話を繰り返しています。
独特の色使いとモチーフの取り合わせは、どことなく未来派の絵画を思わせます。
Nana Funo(image left) / Yutaka Watanabe, 2008
【作家プロフィール】
風能奈々は1983年、静岡県生まれ。
2006年大阪芸術大学美術学科絵画コースを卒業。
08年、京都市立芸術大学大学院絵画専攻油画科修了。
2008年のアートアワードトーキョー(行幸地下ギャラリー、東京)にて、小山登美夫審査員賞を受賞しました。
渡辺 豊は1981年、東京都生まれ。
2005年、武蔵野美術大学造形学部油絵科卒業。
07年、同大学院修士課程油絵コース修了。
08年3月、公募展「WONDER SEEDS」(トーキョーワンダーサイト渋谷にて展示)に入選しました。
両作家とも、小山登美夫ギャラリーでは初の個展を開催いたします。是非この機会にご高覧ください。
小山登美夫ギャラリー
東京都江東区清澄1-3-2-7F
03-3642-4090