「湘南夕映」 2008 20P
この度、日動画廊では入江観(いりえ・かん)展を開催いたします。
女子美術大学名誉教授でもある入江観は、1935年、栃木県日光市に生まれました。
53年に東京藝術大学に入学、加山四郎に学びます。在学中の56年、春陽会第33回展に初入選し、60年には春陽会第37回展において春陽会賞を受賞。
62年からフランス政府給費留学生として渡仏。フランス国立高等美術学校でモーリス・ブリアンション教室に入学します。63年にはヨーロッパ各地(南仏、イタリア北中部、スペイン、イギリス、スイスなど)を旅行、また精力的に制作活動をこなしサロン・ドートンヌに入選。
以後もヨーロッパ各地、ドイツ、オーストリア、イタリア南部、オランダを旅しています。
「樹間のサントヴィクトアール」 2008 50F
64年に帰国し、その後は活発な制作と発表を重ね、71年に第6回昭和会において優秀賞を受賞します。
76年ころから春陽会の重鎮・中川一政との交流が深まり、国内外の旅行をともにするなど、薫陶を受けます。
80年代に入るとヨーロッパだけでなく、アメリカやブラジルを旅し、あるいは台北、北京といったアジア圏にも活躍の場を広げ交流を深めています。
96年には第14回宮本三郎記念賞を受賞。日本秀作美術展への選抜出品などを重ね、現代日本洋画壇における代表的な作家として活躍しています。
「プロヴァンスの家」 2008 60F
一見、鑑賞者を包み込むようなやわらかな風景画のようで、それだけでなく、画面に描き込まれた造形は葉一枚にいたるまで気持ちが伝わるようです。
作品に描かれた光や形は、一つ一つの言葉となって抒情詩を紡いでいるようにも感じられます。
「翠映」 2005 120F、 「ヴァンセンヌ関白」 2007 80F
今回はヨーロッパから国内まで、入江観のまなざしがとらえた風景画40余点を展示します。
また、展覧会初日には、”画廊の夜会”として、お飲み物をご用意し、ゆったりと作品を鑑賞していただけるよう夜9時まで開廊させていただきます。
▼“画廊の夜会”について
「好きな時間は、夜訪れる。」
“画廊の夜会”とは、2008年5月30日(金)の一夜限りのイベントです。
17:00-21:00の間、銀座5丁目から8丁目まで26軒の画廊(提灯が目印)が参加して、特別な夜を演出。
初夏を感じる季節、銀座でゆっくりと美術品をお楽しみいただけます。
各画廊、さまざまなおもてなしで皆様をお待ちしております。
ホームページ http://www.ginza-galleries.com/
日動画廊
東京都中央区銀座5-3-16
TEL:03-3571-2553