「深い眠り」 100×182 1994-95
2007年10月16日(火) - 11月6日(火)
再展示:2008年1月8日(火) - 1月25日(金)
去る秋分の日、磯江毅君が突然旅立ってしまった。享年53歳、余りにも早い死であった。
その知らせを奥様から受けた時、病状からは予期していたものの、あと半年はとの思いがあったから、声にもならず只立ち尽くすのみ、見舞いにも行けなかった事が悔やまれた。
最後に会ったのは、昨年秋の水野暁君の個展の時、皆と食事をしたのが最後となってしまった。
その後は数回の電話でのやりとり。いつも話題はリアリズム絵画に対して相互間の意見交換に終始して、時間が長引いてしまうのでした。
私は彼を美の同士と思い、会う度毎に言い争いはしていたものの、心の底ではお互い信頼し合っていた。その思いは野田弘志氏も一緒だったと思う。密葬の時、お互いに涙していた。
私は偉大な作家を育て、世の中に紹介していくのが画商としての夢であった。
彼はそれに応えてくれる筈であり、思いの限りを画面に打ち込んできたが、途半ばで旅立たなければならなかった事は何より悔しかったろう。
有り余る才能をこれからという時に奪うのはあまりに酷である。
今回は追悼の意を表し、手持ちの作品を画廊に飾りました。磯江リアリズムの神髄を評価して頂きたく、折がありましたら御来廊ください。
本庄俊男
「薔薇と緑青」 27×32 2002
「鳥の巣」 50×49.5 1989
彩鳳堂画廊
東京都中央区銀座6-7-7 第3岩月ビル3F
TEL:03-3575-0960