Tal R タル・アール展 The Look
2007年11月24日(土) - 12月22日(土) 11:00 - 18:30 日月祝休廊
小山登美夫ギャラリー
タル・アールは、今デンマークで最も活躍するアーティストの一人です。
彼が作る彫刻やペインティングに使う色は、茶・赤・黒・白・ピンク・黄・緑の7色のみです。
これは絵画を構成する基本原理に集中するため、彼が自らに課した課題のようですが、実際に出来上がった作品からは、いわゆるストイシズムとは異なる、自由で陽気なエネルギーが迸っています。
大きなパーツで組み合わされた幾何学模様、大胆な塗り重ね、時に物語的で、時にはポップで、なおかつシステマティックーーータル・アールの作品を、従来の抽象芸術の範疇に集約する事はできません。
「ペインティングについてではなく、ペインティングによって何かを伝える」(ルイジアナ近代美術館『The Sum』展プレスリリースより)と言われるように、彼の作品は芸術表現とは何かを造形的に模索するものであると同時に、私たちの記憶にさまざまな形で揺さぶりをかける物語の装置として機能することも、忘れてはいないのです。
作家アトリエ
本展では、今年夏のバーゼルアートフェアにて、Contemporary Fine Artsのブースで展示されたシリーズ『Alone in Tree』のパート2が発表されます。
木や花、種、雲、雨、人間、男性器などのモチーフが入り交じり、奔放な造形で繰り返し登場しています。ペインティングと彫刻とが対になった新作が7点ずつ、また様々な写真やイラストの切り抜きを組み合わせたポスターも出展される予定です。
【作家プロフィール】
タル・アールは1967年、イスラエル生まれ。1歳からはデンマークのコペンハーゲン在住、現在もコペンハーゲンを拠点に制作活動を行っています。2000年にRoyal Danish Academy of Fine Artsを卒業。
今年9月からデンマークのルイジアナ近代美術館で始まった個展『The Sum』は、オランダのBonnefantenmuseum、ロンドンのCamden Arts Centreへ巡回します。
在学中から数多くの展覧会に参加し、2000年にはリトアニアの第11回ヴィルニュス・ペインティング・トリエンナーレに出展。2002年には、カーネギー・アート・アワードを受賞。
その他、コペンハーゲン、ダブリン、ウィーン、ロンドン、ベルリンと、ヨーロッパ各地で個展を開催しています。
小山登美夫ギャラリー
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