池田カオル 乾漆展
2007年11月6日(火) - 11月14日(水) 10:00 - 19:00(土 - 17:30、最終日 - 16:00) 日曜休廊
日動画廊本店
「はじめての春」 63×60×20cm
1946年、群馬県前橋市に生まれた池田は、東京藝術大学彫刻科を卒業後、同大学院を修了、大学院在院中の1971年、二科展に初出品し特選を受賞します。その後同大学の彫刻科助手となり、乾漆の基礎を学びました。
1985年には昭和会展に出品し、林武賞を受賞。翌年までローマに滞在。30代後半までは石彫に没頭し、文学的なモチーフを抽象作品で表現しました。その後、素材の特色や自らの内面表現を突き詰め、石彫から乾漆へ、抽象から具象へと変遷します。
7世紀の日本に中国から伝えられた仏像彫刻の造像技法である乾漆。古来から伝わる脱活乾漆と木乾漆という二つの技法を受けながら、作品表現の具現化のために独自の手法を模索。色彩に関しても、試行錯誤を繰り返して、直付けの技法にたどりつきました。
あたたかなぬくもりのある乾漆という素材と出会い、また向き合うことで成しえた表現は、作品に安らぎや透明感をたたえ持たせており、特徴あるやわらかな存在感があります。
43年ぶりに故郷・群馬前橋に転居し「ひとつひとつが驚きであり、また昔の思い出が重なっての新しい心境」と想いを話す池田カオルの新作個展にどうぞご期待ください。
日動画廊本店
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