デイヴィッド・ラトクリフ展
2007年10月27日(土) - 11月17日(土) 日・月曜、祝日休廊
12:00 - 19:00
小山登美夫ギャラリー
【作品紹介】
デイヴィッド・ラトクリフは、大きなキャンヴァスを壁に設置し、そこへ様々なイメージをコラージュするかのように、ステンシル(型)を作ります。
それぞれのモチーフは主にインターネットから取られています。
様々な人物写真、落書きのようなキャラクター、わざと粗雑に書きなぐられたフレーズ、あるいは抽象的な細かな矩形などが複雑に組み合わされ、アクリル絵具のスプレーで1色に塗られていきます。
これらのスプレー・ペインティングは、大きく引き延ばされた奇妙な写真のネガを見ているようにも見受けられ、時にアンディー・ウォ―ホールのシルクスクリーンを髣髴とさせます。
その準備には膨大な時間を要しますが、スプレーを画面に吹き付けてしまえば、作品が出来上がるのは一瞬です。それはストリートのグラフィティーをキャンヴァスに切り取るというよりも、よりコンセプチュアルな絵画的行為であるのかもしれません。
【この展覧会について】
本展では、6点の新作ペインティングを展示致します。
『Pure Pig』という作品では、廃墟のようにも見える幾何学模様の空間の片隅に、落書きのような豚のシルエットが描かれています。
上部には半分塗りつぶされたような文字が見えますが、それもまたストリートの落書きのように無意味でばかばかしく、けれどもなぜか記憶に残る、強いヴィジュアルイメージを私たちに投げかけています。
"Pure Pigs" ? David Ratcliff, 2007
【作家プロフィール】
デイヴィッド・ラトクリフは1970年ロサンゼルス生まれ。
92年、プラット・インスティトュート(ニューヨーク、ブルックリン)卒業。現在ロサンゼルスで制作活動を行っています。
2005年、ニューヨークのティーム・ギャラリーでのグループ展に参加後、翌年06年まで行われたトリノ・トリエンナーレでも脚光を浴びました。
まだ短いキャリアながら、作品はフランク・コーヘン現代美術館(マンチェスター、イギリス)、ロサンゼルス州立美術館にもパブリックコレクションとして収蔵されています。
小山登美夫ギャラリー
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